私は無知なんです。

知ったこと思うことを淡々と綴ります。



(税抜き)という詐欺表示はやめればいいと思う

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消費税が8%に上がって早2年が経ちました。

しかし未だに納得がいかないのが「〇〇円(税抜)」などの表記です。

消費税が8%に上がった時に、ほとんどの小売店などでこの表記に変わりました。

  

消費税の歴史 

思い返せば平成元年に消費税3%が導入されて以降、この表記問題は常につきまとってきました。

当初は表記方法も様々で、レジにいってから「消費税とるんかいっ」って思うこともしばしばあったものです。

その後消費税が5%に上がっても価格表示はまぎらわしいままでした。

 

そして平成16年、消費税導入から実に15年経って、やっと、やっと税込表示が義務づけられました。

正直遅すぎでしたが、ようやくまぎらわしい表示からおさらばできたのです。

 

それでも税抜き価格の方を強調して税込価格は小さく表示している場合などもあったのですが、よく見れば支払う金額がいくらなのか分かるだけまだましでした。

 

表示されている金額を払えばその商品が手に入る。当たり前のことなのですが、そこには確かな安心感がありました。

 

ところが平成25年になり、消費税が8%に引き上げられたと共に…

 

現在の表示法

二度にわたる消費税率の引上げに際し、消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保及び事業者による値札の貼り替え等の事務負担に配慮する観点から、総額表示義務の特例として、平成25年10月1日から平成30年9月30日までの間、「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置」を講じていれば税込価格を表示することを要しないこととされました。

国税庁HPより

 

この措置により、店側はここぞとばかりに(税抜き)価格を表示するようになりました。

ひどいところでは、980円(税込)からそのまま980円(税抜)に変えているところもあります。

実質消費税増税分以上の値上げじゃないか!

にも拘わらずちゃっかり料金は変わりませんよ風な感じに見せかけてるところがイラッとします。

 

あくまでも消費者視点ですが、実際支払う金額を知りたいんですよね。

 

例えば2000円だけ持っていて、1850円(税別)の商品を買うときに2000円で買えるかどうかをいちいち計算しなくてはいけません。

表示より高い値段を支払うのが嫌なんじゃない。この計算の手間がだるいんです。

 

ただ単に少しでも安く見せたい店側の思惑に「事務的負担を考えて」などという理由にしているところがまた腹立たしいんです。

事務的負担なんていうのは建前で、要するに少しでも安く見せて売りたいという店側の一方的な理由なんですよ。

 

先日洗濯機が壊れたので修理の見積もりを出してもらったのですが、威勢のいいあんちゃんがやってきまして、

 

修理屋「これだと15000円になりやす!

僕「じゃあお願いします。」

 

そして修理後…

修理屋「それじゃこれが請求書です!それじゃ16200円になりやす!

 

いやもう当たり前のように消費税は別でとられましたからね。

請求書にも部品代〇〇円とかの下に消費税8%があって、合算された金額が表示16200円となっています。

なら最初から16200円ですって言えよと。別にそれで断らないからさ。

なんか心にもやがかかった気分になったのは僕だけでしょうか。

 

 

自主的に税込価格を表示している店もある

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このような少しでも安く見せるという風潮の中、表示の義務がないにも関わらず、わざわざ税込価格を表示している小売店なども存在します

 

飲食店の一部やスーパーやディスカウントショップなどでは、顧客の混乱を避けるために税込価格を表示するようにしているところもあります。

大手で例えるならイオンなんかがそうですね。同系列のコンビニのセブンイレブンなんかも増税当初から税込価格を表示するようにしています。

 

素晴らしい!と思いました。近くのイオンは商品自体が割高であまり利用しなかったりするのですが、その姿勢は素敵ですよね。

是非他の全小売店も見習ってほしいと思います。

 

 

まとめ

結局のところ混在しているが故に消費税がかかるのかどうかパッと見で分かりづらいのが問題なのではと思います。

消費税が込みで表示している店もある以上、税抜き表示で後から消費税をとられると損した気分になってしまうのです。

 

今後全て(税抜)表示にするというのならまだ納得もいきます。いざ支払いの時に消費税はかかるものだと最初から分かっていればそういうものだと思います。

 

ところが現状は消費税がかからなければラッキーくらいの気持ちで表示価格を見た方が無難です。特にネット上のクレジット決済なんかはほとんどが税抜き価格で宣伝をしています。クレジットの明細なんていちいち細かく見ない人が多いですからね。

実際に支払う金額を気にする人は(税抜き)なのか(税込)なのかよく見ておきましょうね。

 

そして消費税が10%になり、平成30年の10月以降(今の法律上では)は税込価格表示がまた義務づけられるでしょう。

それまでは法律が変わらない限り、詐欺のような(税抜)表示をよく注視して買い物をするしかないかもしれません。

 

増税での企業側の反発ばかりを考慮して、消費者の不便さをないがしろにしては日本経済の先行きも不安な気がします。