未婚の父が娘から教わったたった一つの当り前のこと
僕は父子家庭の父です。しかも未婚です。
僕が娘から得たものというのは、普通の人にとっては普通すぎてなに言ってんだコイツってなると思いますが、こういう人間もいるんだって感じで見てあげてください。
昔の自分
思えば若いころの僕は人格が破たんしていたと思います。間違いなく普通ではなかった。
今考えると、彼女ができても愛したことはなかったんですよね。当時は女性を独占したい、ヤリたい、自分のアクセサリー感覚で連れまわしたいとそんな感情を好きと勘違いした最低野郎でした。
相手の気持ちなど一切考えず、ただただ自分の利益のみ追求してました。はっきりいっていまだに恋愛童貞です。もちろんフラれて落ち込んだりもしましたけど、それは独占欲がただ満たされなくなった自分本位の悲しさでしたね。
正直愛だの恋だののマンガや映画で共感したことなく、ただのハウツー本もしくは流行りについていくために共感しているフリだけをしていました。
あっちなみに娘を引き取る原因は僕のそういった恋愛観や当時の性格には関係ないです。それは他の複雑な事情の末であって、あくまで今回は僕が娘から教わったことの話です。
娘から最初に教わった大切なこと
自分の利益を一切考えずに相手のこと、彼女の気持ちだけ考えることができる。ああこれが愛するってことなんだって30にして初めて知りました。いやなんかクサくてありふれた言葉なんですけど、僕にとっては大マジです。
というか普通の人が中学生や高校生で感じることを30のおっさんになるまで分からなかったって異常ですよね。
それでも僕にとってはものすごい発見でした。損得勘定抜きで相手のために苦労することが喜びだなって感情初めてでしたから。なんにも自分に見返りなんていらない。ただただコイツが幸せになって欲しい。もし「神様がいるならばコイツの不幸を全てオレにそそいでくれ」と思いました。
いやマジで戸惑いましたよ。今まで自分中心エゴイストの塊みたいな僕がこんな感情を持つなんてびっくりしました。コロンブスがアメリカ大陸を発見したかのような大発見ですよ。
世の親はみんな同じ気持ちなんだろうなって気づきました。自分の両親の愛情にも改めて考えさせられました。
たぶん子育てしているみなさんならよく分かると思うんですけど、精神的に得るものってたくさんありますよね。
ただ僕が最初に教わったのは、みなさんが教わるまでもなく知っていたこと、ただただ単純な「愛情」という感情だったんです。
子供のために犠牲になっているってなに?
「自分を犠牲にして子育てをしている」ってよく聞きます。正直分からないです。
面白い映画を見て時間を犠牲にしたと思いますか?密度の濃い充実した仕事が終わった後時間を犠牲にしたと思いますか?ぐっすり睡眠して時間を犠牲にしたと思いますか?
時間以上の幸せというものを与えてくれる存在に犠牲など思ったことないです。
当時していた仕事を辞めざるを得ませんでした。このことに関しても特に後悔はないです。あのままだらだら仕事しつつ、愛も知らないまま世間体や自分の世話係のために無理に結婚していたら、安定はしてても自分的に愚かな人生になってしまっていたでしょう。
生活が大変かどうかって言われるとそりゃ大変です。でもそんなこと言ったら仕事だっていや生きること自体大変でしょう。独身で親元で暮らしている人も、結婚して三世代同居で暮らしている人も、頼る人のいないシングルマザーでも生きることは皆大変ですよ。
問題は大変なのかどうかより幸せかどうか。幸せは大変じゃないということが絶対条件ではないんです。
それまでの人生を考えたら、僕がいないと死ぬって覚悟で本気でたよってくれる存在がいて、それになんの抵抗もなく答えられる愛情を覚えた今の自分がこれまでの人生で一番幸せなんだって思います。
それまで誰かのために頑張るって発想すらなかったんです。なんのために生きてるんだろうって考える人多いと思うんですが、僕はその答えが見つかっちゃいましたからね。うらやましいでしょ。
まとめ
もう娘と一緒に歩める人生が幸せでしょうがないっ!
かなり厳しく叱ったり、態度を口うるさく注意したりもするけど、泣いている子供を見て「クソ抱きしめてやりたい」って思いつつ、本気で怒ったフリしてたりしてたりしてるんですよ。
もうじき思春期にはいり、「パパくさい」「うざい」「話しかけんな」とか言われるんだろうなって思うと、そんな成長した娘を見るのが楽しみでしょうがないっ!
どんなに嫌われてもパパはお前のこと一生愛してます。
死ぬ間際には「おまえのおかげでオレの人生は楽しかった」と感謝の言葉で逝きたいと思う。
あとこのブログ娘にだけは見つかりませんように…。