私は無知なんです。

知ったこと思うことを淡々と綴ります。



ひとり親だからって嘆く必要ない!こんなにいっぱいいいこともあるよ

世論ではやれひとり親の貧困率だの就職難だの職場での確執など悲惨なイメージがつきまとっています。

確かに実際そうですし、大多数からは、不幸な家庭の極地のような目で見られる毎日です。

もちろん福祉が今以上に充実して、両親がいる家庭に近い生活ができるようになれば、より子供も幸せになると思います。

 

でもね、自分は不幸せだ、毎日辛い、なんて思いながら生活していても現実は変わらないし、親子ともども人生をエンジョイできるとは思えないんです。

 

ひとり親になってよかったと思えることだっていっぱいあるんですよ。

 

子供と常に会話することができる

イクメンブームなどと言われていますが、現実的に自分とはかけ離れた世界だと思っているパパさん達は大勢います。

 

普段育児はママに任せて、平日の帰宅は毎日子供が寝てから。

休日は持ち帰った仕事が残っている。もしくは月曜のために体を休ませるのに必死。

そうこうしているうちに、子供はあっという間に成長していきます。

 

実際僕のまわりでも、休みもろくにとれず、

「イクメンブームとかうちの会社には全く関係ねーんだよ」

と言っている人も多いです。

 

分かります。まじで毎日必死ですもん。逃げたいけど逃げれなく、家族サービスしたいと思いつつできなく、歯を食いしばりながら毎日頑張ってるんです。

皆が皆、福利厚生が整って、ある程度融通の利く企業に勤めているわけではないんです。

 

でも幼少の頃こそパパ、パパって言っていた子供も接する機会が少ないと、大きくなるにつれてだんだん会話もなくなってくるかもしれません。

 

生活の中心を仕事にすることは、もちろん自分、ひいては家族のためなので悪いこととは思わないです。

家族との時間がとれなくても仕事をがんばっている人を、家族やまわりの人は応援して上げてほしい。

 

ですが二度と返ってこない貴重な子供と接する時間を失っているのも事実です。

f:id:Miyamo:20150914175203j:plain

子供との時間を共有して成長を見ることができるのはママの特権なんて昔から言われてますが、ママがほとんど育児をしているならその通りな気がします。

 

その点ひとり親の場合は自分だけで育児をするしかないわけですから、専業主婦ほどではないにしろ、毎日子供と接します。

 

むしろ仕事でいない時間が多かったりすると、晩御飯の時など、今日は学校どうだった、ああだったなどと逐一報告しあいます。

 

短い時間でしか会えないと必然的に会話を大切にするんですよ。学校での行事や連絡事項なども全部自分が聞いてあげなければなりません。子供の話の聞き上手にもなれちゃいます。

 

僕は子供となんでも話せます。「パパには言ったけど、ママには内緒ね」というのもありません。ひとりしかいませんから。

 

育児を分担する相手がいない分、子供の体験を本人から直接聞いて独り占めできます。

この体験は何千枚も写真をとるより、はるかに貴重なものではないでしょうか。

立派なひとり親の利点だと思いますよ。

 

 

子供の生活力が上がった

いつも家事全般を手伝ってもらってます。

あっ別に無理やりやらせせてるわけではないですよ。なぜか嫌々とかじゃなくて、「私もやるやる!」とノリノリで手伝ってくれます

料理したり休日に掃除したりしているのを横で見てて大変そうって思ってくれたんですかね?

 

僕が子供の頃なんて、母親が専業主婦だったのもあって手伝いなんて考えもせず遊びほうけてましたからね。たまにするお手伝いも頼まれたり、強制的なものでした。

それを自主的にやってくれるっていう気持ちだけでもう僕は胸がいっぱいです。

 

それでもまぁ実際やらせてみるわけなんですけど、最初の頃はこれがまた大変。

常識ない新卒社員の研修と思ってもらえば分かりやすいでしょうか。

 

自分でやった方が遥かにはやいんですよねやっぱり。それでも根気よく教えていくうちに、任せられる家事も増えてきました。新卒社員より明らかに素直で覚えがはやいw

 

今では僕が疲れて脱ぎ散らかした服を「もうパパダメだなぁ」とたたんでくれたりします。女の子だっていうのもあるかもですが。

 

子に生きていく力を教えることが育むこと

f:id:Miyamo:20150914175232j:plain

僕はひとり親として一応心に留めて置かなければならないと思っていることがあります。社会に出て一人で生きていく力を身につけさせること

 

ひとり親としてできることは時間的に限られてしまいます。

その中で、自分の着る服を自分で選ばせる、決まった時間に一人で起きる、夜更かしをしないこと、などは習慣化させました。

 

もちろん勉強だって大事です。これはなぜか自主的にやっているのでガミガミは言いませんが、教えているときについ熱くなってしまったりはします(笑)

 

両親ご健在の家庭だと、なるべく手伝えることはやってあげようと思うと思います。それだけ時間にもお金にも余裕がありますし、どちらかになにかあっても、もう一人親がいるからまだ安心ですしね。

 

うちは僕になにかあった時、ひとりである程度できないことには生きていけないと思います。そうしたことを子供本人も分かっているのかいないのか、自然と生活スキルが上がったと思います。

 

やり方を教えて、自分のことでできることはなるべく自分でやらせる。

できたらクソ褒めてやる。そんな感じです。

家のことをやらせるのも悪いこととは思えません。学校でも家のお手伝いをしてきなさいって宿題が出るくらいですから。

 

幼児の頃はとにかく甘えん坊でしたが、その頃よりは少しずつしっかりしてきたような気がします。(ちょっとだけね。まだまだ甘えん坊)

 

すぐに頼れる人間が側にいないことも多い分、自分でトラブルを解決する方法を考えるという生活能力が上がったと思います。

 

家事がうまくなった

これは僕自身の話です。一人暮らし時代は料理なんてしたこともなく、炊飯器やフライパンどころかお皿さえなかったんです。全外食でした。

 

子供を持つとなったらそうはいかない。

まず使う器具すら分からない。調味料の種類もさっぱり。キャベツとレタスの違いが分からない。完全に0からのスタートです。

 

最初の頃はネットで調べながら、手探りでやっていました。でもクックパッドみたいなサイトなんかはある程度できる人用なんですよね。

単語単語を辞書のように調べていく作業に疲れてしまいました。

「湯通し」してとか言われてもその意味がわからん!

 

次第に冷凍食品やら 弁当を買ってくることが増え、このままではいかんと思いなおしました。

その後は本などを見ながら頑張っています。

 

ちなみに一番お世話になった本がこれ

まず揃えるべき器具などが載っているんですが、本当に必要最小限で、なおかつ楽に作るための道具が載っています。その通りに足りない道具を買って、レシピ通り15品作ってみました。本通りにやったらどれもとても簡単。

 

料理って基本はほとんど一緒で、後は自由なアレンジなんですよね。

この15品でほぼ基本の作業が覚えられたのです。今ではクックパッドにあるようなアレンジ料理なんかもできるし、いろんな旬の食材も扱えるようになりました。

ジップロックをうまく使う料理の仕方も多く載っているので、これから一人暮らしをして料理をしようという独身の方なんかにもオススメです。

 

掃除や洗濯は元々そこまで苦手でもなかったので、問題はないと思っていました。

 

ところが子供の汚し方を舐めてました。思いもしない方法で汚しますからね。外から土持って来たり、クレヨンで床に絵を書いちゃたり…。

はっきり言って掃除上手になりましたよ

あと子供が散らかすので整理整頓も上手になった気がします。

 

今の課題は裁縫ですね。あればっかりは苦手すぎて目下修行中であります。まじで上手い人は尊敬します…。

 

まだまだな部分もありますが、恐らく普通に結婚して奥さんがいたら僕は料理なんて全くしなかった気がします。

 僕はひとり親だったからこそ家事という新しいスキルが身についたんです。

 

時短がうまくなった

f:id:Miyamo:20150914175343j:plain

仕事から帰って、ご飯作ってあれもやってこれもやってとなると24時間では足りないと思えてきます。

 

かといって睡眠時間を削りすぎると仕事や健康に支障が出ちゃうんですよね。

精神を健全に保つためにもなるべく睡眠時間を減らさない方針でいきました。

どうしても睡眠不足だと、イライラしたり眠くなったりで逆に効率が悪くなって失敗した経験からです。

 

時間の効率化を求め、無駄な時間をどんどん削っていったんです。

 

買い物は買うものを決めておき、その商品以外目もくれず済ませます。スーパーも5分で帰ります。

無駄な残業が発生しないよう、勤務時間中に前倒しで仕事しておき、帰り際の仕事の時短に努めました。

 

あれをしながらこれをしようなどと、より時間を上手く使えるようになったんです。

 

時間のない生活になったことにより、「時間の大切さ」を改めて感じました。

結果だらだらした時間を過ごすことが減ったのです。

 

昔の僕なんて、「ああ後何時間で月曜日の朝がくる」なんて怯えながら、だらだらとTVを見たりゲームをしたりして現実逃避していました。寝たら朝が来ちゃうなんて考えて夜更かししたりしていました。

 

ひとり親で忙しくなってこそ時間の使い方が上手くなりました。同時に自己管理もできるようになったんです。

 

 

人に優しくなった

f:id:Miyamo:20150914175250j:plain

同情っていうのは、同じような思いをした共感から生まれるます。

 

自分の経験を元に感情移入ができ、生活で苦労している分「それは甘えだろ」と突き放すことが少なくなりました。同情ができるようになったんですね。

なぜなら色んな人に助けていただいて、人の優しさ、ありがたみを知ったから。

 

また、人の優しさを素直に受け入れられることができるようになり、逆に同じような立場や困っている人を助けたいと思う気持ちも強くなりました。

 

昔の僕なら「人に頼らず自分でなんとかしろや」と思っていたでしょう。でも今は頼られるとなんとか助けにならないだろうかと考える自分がいます。

 

助けられることで人に優しくなれた気がします。

 

社会貢献にも通じる

ひとり親家庭問題のNPO法人なんかを設立されて頑張っていらっしゃる方々は、母子、父子含め自らがひとり親な方々がほとんどです。

 

ご自分の経験から、世の中の同じような境遇で苦しんでいる人を助けたいと思ったのだと思います。とても素敵な志だと思いますので応援しています。

 

自らの経験がなかったらそういった社会貢献もすることもなかったと言えます。

夫婦健在の家庭でまわりにそういった境遇の人もいない中で、ボランティアをしようと考える人はいません。

ニュースで見聞きしただけと、実際体験したのでは随分と差があるのです。

 

僕はひとり親になったことで、日本の格差、子育てと仕事の両立の難しさ、そういった社会問題を深く知ることができたのです。

 

 

上司の飲みの誘いを断れる

普通の人だと会社で

「飲みに連れて行ってやるぞ?嬉しいだろ?いい上司だろ?」

的な考え方の上司っていまだに結構いたりします。

 

流石に毎回は断れないので

「ありがとうございます!喜んで付いていきます!」

なんてことも言わざるを得ないことも度々あります。

 

前にいた会社の上司がまさにそれで、2次会3次会と僕の苦手なキャバクラにまで連れていかれ、マンツーマンで朝の4時までさんざん飲まされた揚げ句、次の日8時半出勤ですよ。もちろん独り身の時ですが。

 

まさに拷問。たまにまだ生き残っているんですよねこういう体育会系全開の上司。

まぁ誘ってくれるのはそこそこ評価もしてて仲良くしたいという気持ちからだと思うので、悪いことではないんですけどね。

 

でもぶっちゃけ仕事終わってまで上司と飲みに行くとか仕事中以上に嫌な時間なんですよ。上司にカラオケの手拍子を強要された上に、「上手かっただろ?」って聞かれて「はい!最高でした!」なんてやりとりを何時間もしたくない!

 

なのに毎回断るのも角が立つんですよねぇ。

 

ところがひとり親だと簡単です。

「この後飲みにいかない?」

「すみません。行きたいのは山々なんですが子供が待っていますので。」

 

あっさりなんの躊躇もなく断れます。ラッキー。

 

 

自分の命の重みが変わった

f:id:Miyamo:20150914175332j:plain

子供ができると皆そういった責任感が生まれると思います。

ただし夫婦だとその責任が2分の1になるのに対して、ひとり親だと全て自分です。

自分の命が直接子供の人生に関わってきます。

 

自分の健康管理により気をつけるように意識が変わりました。

子供が幸せになるのは自分の健康ありきなのです。

単純に自分の死を考えた時、子供を独りにさせたくありません。

 

いやぁほんと死ねない。なんとか生きていかないと。

自分しかいないんだという強い精神力を持てました

 

 

孫と祖父母という関係が深まった

f:id:Miyamo:20150914175400j:plain

それぞれの環境によって違いはあると思いますが、僕の場合は両親に随分と助けてもらいました。

子供を引き取る前はかなり疎遠な関係になっていたんです。

自立した後、頼ったりするのが自分的に嫌だったんですね。でも親は余計な口を出してきたり世話を焼こうとしてくる。それが原因で疎遠になりつつあったんですが、僕が精神的に幼稚だったんだなと今では思っています。

 

ひとり親になると頼れるものは全て頼っていかなければ生きていけません。実家というセーフティネットを用意してくれた両親には感謝しきれないです。迷惑をかけているということは否めないですが。

 

もし夫婦だったら年に1度くらい会うか会わないかくらいになっていたかもしれません。そうなら両親も孫とはあまり会わない関係になっていたでしょう。

 

両親に子供を預けたりすることで、子供は僕の両親との距離が縮まり、実家が我が家のようにくつろげています。両親も僕の子供の性格や長所短所をものすごく理解して接してくれています。

ただかわいがるだけではなく、僕が教えられないことを教えてくれたりしてくれます。

 

時々会う親せき達にもかわいがってもらえて、子供にとっても繋がりが増えました。

僕も前より両親との仲は良好です。

 

年に1.2回会ってただかわいがるだけの孫ではなく、時には親代わりとして躾けてくれたりすることでより孫と祖父母の関係は深いものになったと思います。

 

 

まとめ

・両親健在なのが一番子供にとって幸せなのは重々承知です。

身勝手な離婚で片親になった家庭もありますが、死別やその他やむを得ない理由の人も大勢います。でも大抵は「かわいそうな家庭」という目で見られます。

それでも前を向いて親子一緒に明るく生きていくにはマイナス面ばかり考えても落ち込むだけです。

こんなにいっぱいよかったこともあるんですよ。ひとり親も捨てたもんじゃないでしょう。

 

・よかった面以上に厳しい現実もあるのは確かです。

日本のひとり親世帯は増加傾向にあります。

それに伴い、国の支援施策も若干ではありますが整いつつあります。

ですが、国任せにせずに自分たちで幸せに生きていく努力をする必要もあると思うのです。気持ちを明るく持って、子供の幸せを第一に頑張っていきませんか?

 

・いずれ子供が大きくなった時に、あの頃はただただ悲惨だった、辛かったとは言いたくないんです。

頑張って育てて幸せだったと思いたい。